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映画「レ・ミゼラブル」 [映画・TV・ドラマ]


最初、この映画のキャストを聞いた時、主要4人、アマンダ(コゼット役)以外の人、歌大丈夫か?と失礼な事を考えてしまった私…。誠に失礼しました。

ヒュー・ジャックマン、あんなに歌えるんだぁ。ビックリしました。

ラッセル・クロウも頑張ってましたね。でも「Stars」はもっと歌いあげて欲しかった。…無理か[あせあせ(飛び散る汗)]
役柄的にはピッタリなんですけどね。ジャベール。
ただバルジャンと年齢差が欲しかったな。原作や舞台ではバルジャンを「年寄り」呼ばわりしてるし。そこそこジャベールの方が若いはずなんですが。まぁ勝手な希望です。

さて、本編ですが、さすが映像はスケールがデカイ。
囚人たちが働いてるの港かぁ。…あの仕事はキツイ。
舞台版は地味で暗い感じですが…あれは炭鉱とかかなぁ。
でも歌ってる内容は同じで。映画版は年寄りの囚人が多いかな?

舞台の日本語版だとバルジャンの囚人番号は「24653」なんだけど、映画は英語なのでオリジナル通り「24601」。
多分、歌った時の語感で変更されたんだろうなぁ。ジャベールがくどいほど繰り返すから、頭にこびりついてしまいました。

歌の順序は舞台版と少々入れ替わっておりました。あと舞台ではない歌が少々。
市長になったバルジャンとジャベールが挨拶する歌とか
自分の膝で寝てしまったコゼットを見ながらバルジャンが歌う歌とか
新しい演出の舞台版ではどうなるのか楽しみ。

マダム・テナルディエは日本で森久美子さんが演じてから世界的にポッチャリ傾向になったそうですが…確かに絵的にはこの方が良いかも(笑)。
でも以前観た夏木マリさんのマダムも可愛かった[わーい(嬉しい顔)]
森さんのマダムは一挙手一同が笑える感じでお腹が痛かった。
甲乙付けがたいなぁ。悪役ですが、暗く重い話に笑いを与える貴重な役ですね。
映像的にヘレナのあのメイクはgood!
原作では、デナルディエの陰に隠れる地味な役なのが嘘の様に、夫を喰っております。

舞台版では省かれてる設定もこまごまと入ってて嬉しかった。
司祭様に貰った銀の燭台を最期まで持ってる所とか、命を助けた男に匿われて逃げたとか。

…あ、そういえば銀食器を盗む所の歌がなかった。映像で説明できるからかな?
確かにアレ状況説明の歌だし。

スーザン・ボイルで有名になった「夢やぶれて」
あれ、一番最初の泣き所なんですけどね。正直…ちょっと。
映像がずっとアン・ハサウェイのアップだったんで、…あれ?ちょっとな、ってなっちゃった。
いえ、彼女は良いんです。ただ、カメラワークが…。
なんで映像固定なんだ!?もうちょっと夜の街をファンテーヌがうろつくとかして全身とか遠景とか…。
舞台じゃないんだからさ。あれ?舞台版ではここでハンカチを握りしめるんだが[たらーっ(汗)]

できればアンジョルラスはマリウスより背が高…いえ、何でもないです。
マリウス役、背が高かったからね。仕方がない。
…どうしても「岡幸二郎アンジョルラス」の印象が拭えない、馬鹿なファンです。

舞台版だと、どうしてもコゼットよりエポニーヌの方がインパクト強くて、彼女がヒロインみたいに見えてくるんですが、映画ではちゃんとコゼットがヒロインでした。
あれだよね。舞台はポニーヌの方が役者の格がアレで…。だって、あの有名曲歌わなきゃいけないから。
そう、日本じゃ「夢やぶれて」より、この曲の方が嘗ては有名だった。
「On My Own」
島田歌穂さんがイギリス王室の前で歌ったりして話題になって、彼女がテレビとかに出ると必ずこの曲だった。
映画では思ったより早くに歌っちゃって…あれ?死ぬのも早い!?
ポニーヌの死ぬシーンはやっぱりボロボロに泣いちゃいました。
やっぱり健気だー!!この娘!!
あの夫婦の娘にゃ勿体ない!!(おい)
ところでいつも思うんですが、撃たれたポニーヌ抱いたマリウスが「愛で治せるなら…」って歌う所、ポニーヌの気持ち解っとったんかいって突っ込みたくなるんですよ。
知らずにコゼットとの愛の伝書鳩に使ってたんだろ!!って。
あの時気付いたにしても、罪な男ですよね。好きでも無い男にあそこまで尽くす訳ないでしょ。
鈍いな~。やっぱり金持ちの坊ちゃん。
そういえば、映画では愛称の「ポニーヌ」呼びをしてないような…。あれ、舞台と原作だけ??

話は前後しますが、バリケード。
思ったよりショボかった……(おい)
まぁ、即席で作るんだからしょうがないけど、舞台版より小さかった。 
あれ?CMの映像は!?と思ったら、ラストシーン映像でした(苦笑)。

アンジョルラスの死に様をどうするのかと思ってたら、舞台通り高い所からぶら下がってくれました。あれ、舞台で観てると冷や冷やするんですよね。アンジョルラスがぶら下がったまま、バリケード回転するし。本来そんなこと考えているシーンじゃないんですが。高所恐怖症には出来ないな、と思ってたら岡さん、高所恐怖症だった[あせあせ(飛び散る汗)]
舞台では彼、ブランテールに冷たいままだけど、映画の最期は並んで死んでいって、ちょっぴりホッとしました。
ブラン、アンジョルラスの事、とっても尊敬してるから仲直りして欲しいと常々思ってたんです。

ガヴローシュ可愛かったな~~。声も可愛い!
ポニーヌが早く死んだせいで、彼も伝書鳩してましたね。でも原作ではアレ彼の役目か。
死ぬシーンは舞台より泣けた。
あと、映画オリジナルのジャベールが勲章をガヴローシュの遺体につけるシーン、あそこも泣けた。
まさかジャベールに泣かされるとは…(酷)

実は「Stars」で高い所ギリギリに歩くジャベールに「自殺するには早いよ」と心の中で突っ込んでたんですが、最期の自殺シーンの伏線だったんですね。足の運び方が一緒で。
”バルジャンの改心の歌"と"ジャベールの自殺の歌"は、全く同じメロディなんだけど何度聞いても違って聞こえます。今までの価値観がひっくり返るシーンと言う事は共通してますが、本人たちの向いている方向が違うからでしょうね。
しかし、あのセーヌ川に飛び込むシーン。音と言い映像と言い「痛そう…」。
なにもあんな浅瀬に打ちつけられなくても…。でも深い所に飛び込んだら発見されないか。

実は「夢やぶれて」と同じ理由で泣けなかった舞台での泣き所、もう一つありました。
マリウスの歌う「カフェ・ソング」
カメラがマリウス役のエディのアップで固定。なんでだ!!
舞台みたいに死んでいった仲間たちの亡霊はいらないから、荒れ果てたカフェで慟哭するマリウスを、動きのあるカメラワークで映してほしかった。
最初から最後までアップ。カフェで歌う意味ないやん。

結婚式のシーンで、何だかデジャブ…。あ、「マンマ・ミーア」か。
ソフィと同じアマンダが演じているので、なんだか思い出してしまいました。
マリウスがテナルディエを罵倒する時、ポニーヌに触れないのが少し寂しかった。
舞台では「お前たちには出来過ぎた娘だ」って言うのにー!!

バルジャンの最期は、舞台通りファンテーヌが迎えに来ますが、舞台以上に夫婦ですね。外国人とは言えキスしてるし。
ポニーヌは来ずに、代わりに司教様が来ました。
確かにバルジャンを迎えるのはその方がピッタリ。映画版では顔を合わせてもいないし、ポニーヌとバルジャン。

舞台だとバルジャンの死に、抱き合って泣くコゼットとマリウスを見守るように、死者たちが「民衆の歌」を歌いますが、映画版では大きな聖堂を抜けると立派なバリケードが建ち、そこでの大合唱になります。
壮大なラストシーンは現実の世界に似ているけれど、バリケードは戦いの為でなく、自由の象徴。パレードは平和の印。
バルジャンがやっと重荷を降ろして安らぎを得たのだと、強く感じる事が出来ました。

   列に入れよ 我らの味方に
  砦の向こうに憧れの世界
  皆聞こえるか ドラムの響きが
  我ら夢見た朝が来るよ 明日が

         舞台版「レ・ミゼラブル」より『民衆の歌』

予想どうり、最後は涙でボロボロ。ハンカチ最初から膝に待機で、正解でした。
なんだか、もう一度観たくなってきた。DVDは絶対買います!!


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