日本初の有人宇宙施設「きぼう」打ち上げ [天文]
日本初の有人宇宙施設「きぼう」が宇宙へ
【ケネディ宇宙センター(米フロリダ州)=安田幸一】米航空宇宙局(NASA)は、米東部時間11日午前2時28分(日本時間午後3時28分)、土井隆雄さん(53)ら7人の宇宙飛行士と、日本初の有人宇宙施設「きぼう」の「船内保管室」を乗せた米スペースシャトル「エンデバー」をケネディ宇宙センターから打ち上げた。
シャトルは打ち上げから約8分50秒後に外部燃料タンクを切り離し、約45分後に地球を周回する軌道に到達した。NASAは「打ち上げは成功した」と発表した。
土井さんは1997年に続き2回目のシャトルの搭乗。今回はきぼうの施設を初めて国際宇宙ステーション(ISS)に取り付けるのが最大の任務。
NASAによると、エンデバーの飛行は順調。打ち上げ約2時間後には、きぼうを格納した貨物室のドアが開き、設置に向けての作業が進んでいる。土井さんのロボットアームの操作で、打ち上げ時の損傷がないか検査した後、ドッキングなどの作業に移る。
設置作業はドッキング後の飛行4日目に開始する。シャトルのロボットアームを操作して、貨物室から船内保管室を取り出し、約2時間かけてISSの「ハーモニー」という施設に取り付ける。
土井さんはその後、船内保管室の電源を入れ、空気が供給されたことを確かめた後、室内の浮遊物から顔を保護するゴーグルと医療用のマスクを装着して入室。日本初の有人宇宙施設に日本人が初めて入る、宇宙開発史に残る記念すべき瞬間となる。
きぼうは3回に分けて宇宙に運ばれ、ISSに取り付けられる。土井さんに続く2便目として、今年5月25日に、宇宙飛行士の星出彰彦さん(39)が搭乗した「ディスカバリー」で「船内実験室」などを打ち上げる。来春には船外の実験設備が取り付けられて、きぼうが完成する。
船内保管室には、次の船内実験室に設置する機器や実験装置など8台が積まれている。土井さんは飛行中、船内保管室内の設定や温度などを監視し、装置類を管理する。
土井さんの宇宙滞在は、ISS建設を行うシャトル飛行では過去最長の16日間。自由時間には、日本が開発した宇宙仕様の普段着を試着したり、無重力でブーメランを飛ばす実験なども試す。
26日午後8時33分(日本時間27日午前9時33分)ごろ、ケネディ宇宙センターへ帰還する予定だ。
とうとう、日本の宇宙ステーションでの施設が一部とは言え、打ち上げられました。
3回に分けて打ち上げられ、本格始動は来年の予定です。
今まではスペースシャトル内の実験や、船外作業が主でしたが、これで人間が宇宙でいくらかの長期滞在が出来るようになります。
少しずつですが、人類が地球を飛び出す…、とりあえずの第一歩。
未知の領域での作業には遅れは付き物、とにかく安全第一でちょっとづつでも良いから、関係者達の苦労が報われる様望みます。
…ところで今日打ち上がったスペースシャトル「エンデバー」は22回宇宙を飛んでるとか。
スペースシャトルが何回も再利用されているのは知っていましたが、そこまでとは思ってませんでした。
帰りも何事も無く帰ってこられる事を、地球の片隅で祈るのみです。
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