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「男装の麗人 川島芳子は生きていた」 [映画・TV・ドラマ]

男装の麗人・川島芳子伝 (文春文庫)

男装の麗人・川島芳子伝 (文春文庫)

  • 作者: 上坂 冬子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1988/05
  • メディア: 文庫

昨日が誕生日だったようですね。(主婦と生活社「365日の誕生花」より)

まだ初演時分だった「ミュージカル李香蘭」で彼女を知って以来、個人的に興味をひかれる人物の一人でした。

漢奸罪(中国を裏切った売国罪)で処刑された彼女が、実は別人だったという生存説は、今までも何度も言われてきたようですね。

 


結局、彼女が生きていたという決定的立証には至りませんでしたが、処刑後に公開された遺体が別人のものだと言う事は、現代のコンピュータ技術で証明されているようです。

では自分の死後に、李香蘭に遺品を渡してくれと頼んだ「方おばあちゃん」が、川島芳子なのか…?
彼女の写真は、確かに本などで見る「川島芳子」に酷似しています。

そして何より、山口淑子(李香蘭)さんが、彼女の肖像画を見て
「これは、お兄ちゃん(川島芳子)です!」
と言ったことが、科学的な物証よりも確かなような気にさせられて…。

古来より、亡くなったとされる人の生存説は後を絶ちませんが、幾ら母国に不利益なことをしたとはいえ清国皇女。
助けようと思った人がいたというのは説得力を持ちます。

戦争がなかったら…、いえ、清朝復活の為に7歳で川島浪速に養女に出されることがなかったら、彼女の人生はもっと平穏なものだったでしょうか…。
少なくとも今伝わっている彼女よりも、幸せな人生を送ったことは間違いないでしょう。

全ては7歳の、親元を離された「あの日」に人生が狂ってしまったとしか思えないのです。

中国では今でも「売国奴」と言われる彼女。
奔放な性格で周りをひっかきまわしたという彼女。

でも、それでも、彼女を大切だと言う人がいます。
山口淑子さんは「大好きな尊敬している人」と言いました。

川島芳子さん、貴方が妹のように可愛がったヨコちゃんは、今でも貴方の「僕のようになるな」という遺言を忘れてはいません。

その事実を山口淑子さんの口から聞いた時、彼女と言う存在に光が指したような気がしました。

余りにも悲しい人生。処刑されたにせよ、助かったにせよ。

僕は孤独だよ。
これからどうやって一人で歩いていけばいいのだろう……。
僕は孤独だ………。


この李香蘭に宛てた手紙の一説には心を抉られるものがあります。

家あれども帰り得ず
涙あれども語り得ず
法あれども正しきを得ず
冤あれども誰にか訴えん

 

彼女の辞世の句と言われています。
今は彼女の魂が安らぎを得て、静かに眠っていることを願って止みません。


 


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コメント 4

更紗

こんばんは♪
ご訪問とnice、ありがとうございます。
また遊びに来てくださいね~
by 更紗 (2009-04-14 00:59) 

ルフナ

時代に翻弄された方だよね。
歴史に「もし」というのはないけれど、
あったとしたら、全く違う人生をおくられているでしょうね。

しかし、ココまでくるのにスゴイ時間かかったよ…。(泣)
やっぱり新しいPC購入を真剣に考えないとダメかも。
by ルフナ (2009-04-14 01:45) 

ミカリン

>更紗さん
こちらこそご訪問、ありがとうございます。
また遊びに行きますので、更紗さんもまたおいでくださいね。

>ルフナちゃん
「もし」と言ってもどうしようもないと分かりつつ、思ってしまうのが人間だよね。
でも、それを考えることで過ちを繰り返さない方法に変えていければいいと思ってる。

>MIYABIさん
nice!ありがとうございます。

>モモっちさん
nice!ありがとうございます。

>ミュウさん
nice!ありがとうございます。
by ミカリン (2009-04-14 21:50) 

ミカリン

>vivianさん
nice!ありがとうございます。
by ミカリン (2009-04-15 23:00) 

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