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頭に浮かぶ風景 [真剣に語ってみる]

何故か、この日になると思い出の様に浮かぶ風景が有る。

季節は夏。朝から蝉の声が煩くて、尚更暑く感じる。
家を出て、学校に向かって歩きだそうとしている。

見上げれば雲一つない青空。
今日も暑い一日になりそうだ…なんて感じていると、ふと空で何かが光ったような気がした。
その途端に、凄まじい閃光が広がり、頭の風景は途切れる。


もちろん、66年前のこの日、私のまだ産まれてはいない。
そもそも両親が、まだ3才の頃の出来事だ。
当時としては晩婚だった二人だが、早婚だったとしても幼児では話は変わりはしない。
ましてや幼すぎた上に、宮城県生まれと三重県生まれの両親は、実際には「その日」を見た訳でもキノコ雲を見た訳でもない。
愛知県生まれの私に、直接的な「被爆者」の知り合いは一人もいない。

きっと頭の中の風景は、ドラマなどで繰り返し使われたシーンがいつの間にか刷り込まれたものなんだろう。

戦争中とはいえ、その時代の人にとっては日常の始まりだったはずの朝。
たった一つの「思いがけない威力を持った爆弾」が、一瞬にして周りの世界を変えた。

一瞬にして命を失った人。
熱さと火傷や怪我に苦しみながら死んでった人。
長い事、放射能の影響に苦しめられた人。

そして、彼らの苦しみはまだ続いている。

それなのに、戦争は無くならない。

そして戦争をしてない筈の日本は、人の快適な暮らしを支えるはずの道具が、今、放射能を周りに放出している。
元々、原発の危険性は作られる時点で論じられて来ていた。
しかし、時代は原発推進の方向に進んで行った。
そして、その結果が最悪な方向に進もうとしている。

ヒロシマの映像を見て、思わず問いかけた。
「貴方達から見て、この現状をどう思いますか?」
もちろん、彼らの声が聞こえたとしても、良い答えは望めないだろう。

過ちは二度と繰り返さないと言ったじゃないか!

そんな声が聞こえたような気がしたのは、気のせいでは無いかもしれない…。


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