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「地球へ…」第17話 [「地球へ…」]

地球へ… 2 (Gファンタジーコミックススーパー)

地球へ… 2 (Gファンタジーコミックススーパー)

  • 作者: 竹宮 惠子
  • 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
  • 発売日: 2007/04/06
  • メディア: コミック

…すみません。
泣いて良いですか?
最後のモノローグとEDを見た途端、号泣した馬鹿がここにいます。
いつも当日中に書いている「地球へ…」の記事ですが、今回は気持ちが平静を保つのに時間がかかりました。
前回の最後でメキドの前に立ちはだかったブルーに、ジョミーが、そしてナスカの子たちが続きます。
ナスカの上空で分散したい威力に驚くグレイブ。
「防いだだと!?メギドの火を…?有り得ん!!」
一方シャングリアの方でもその様子を見てアルタミラの大虐殺を思い出す長老達。
「あの輝き…違いなかろう。」
「まさか…あの地獄の業火…。」
「メギドの火じゃ。」
それが分散した事でソルジャー級の力が9人有るということに驚く、ハーレイ。
そりゃ2人は誰だって判りますが、あとの7人はわかるわけありませんよね。
ジョミー達も突然現れた7人の子供達に驚きます。
「大きくなったでしょう、僕達。ならなきゃいけなかったんだ。」
「皆を守るために私たちが成長するしかなかったの。
ジョミーが力が欲しいって望んだから、頑張ったんだよ。」
原作ではトォニィの成長しか描かれませんでしたが、アニメ版では皆で成長。
…原作版では小生意気なナスカの子達がとても可愛いです。
しかしやはり力が強いとはいえ子供。トォニィ以外は気を失っている状態の様子。
メギドの第2波が来る前に、食い止めると言うブルーはついて行くと言うジョミーを止めます。
この子供達を連れて行くわけにはいかない。
ましては下で、消滅の時間を稼げる状態に防げたとはいえ、ナスカでジョミーの助けを待ってるミュウ達がいる。
我々にとっての勝利は、一人でも多くのミュウが生き残る事だとブルーは言い、ジョミーに語りかけます。
「君があの時、『生きろ』と言ってくれた。だから僕は今日まで生き永らえたんだ。
そしてこんな素晴らしい子供達に出会え、ミュウの未来を感じる事が出来た。
ありがとう。」
ということは、あのジョミーの「生きて!」という意思があったからブルーは今まで生きていたんですね。
確かに原作にはない台詞でした。
戦艦の中では第2弾の装填を命令するキース。
他の船が巻き添えになると言う副官に、冷たく言い放ちます。
「やつらを根絶やしにする。それがマザーの意思。犠牲が出る事を恐れるな!」
(お前はどれほどの犠牲が払える?ソルジャー・ブルー。)
とことん悪役ですね、キース。まだ自分の正体をしらないからでしょうか。
ブルーvsキースの為、ジョミー頑張ってるんですが影が薄い…(苦笑)。
崩壊が進むナスカで、シェルターに残る若者達を必死で説得するリオ。
ですがハロルドやキムは自分達が残ると決めたんだと、全員を乗せられるだけの脱出艇はないだろうと言います。
原作ではナスカで死んだミュウ達は、大した事はないだろうとたかをくぐっていて不本意な死を遂げますが、今回のアニメ版では少しでも助かる為に自ら犠牲になってるって感じです。それが余計哀しい。
「皆に伝えてくれ。必ず地球に行けよってな…!」
ブルーはメギドに向かって飛び続けます。自分の死を予感しながら。
(眠れる獅子達よ、100億の光超え、生きろ、仲間達。…そして愛する者よ。)
「ブルー。生きて戻って…。信じています。」
(ナスカから一刻も速く脱出せよ!僕はその為の盾となろう。)
「聞け!地球を故郷とする全ての命よ。私はかつてソルジャーと呼ばれた男、ブルー!
攻撃を中止せよ!」
ナスカで脱出艇で脱出する仲間を助けるジョミー。
キムやハロルドを心配するリオを、自分に任せろと説得して脱出させ、シェルターに向かいます。
そこに至るまでに仲間達の遺体を目にしながら…。
やっとシェルターにたどり着き、キムを見つけるジョミー。
…しかし、岩の下に挟まれたキムの身体はもう…。
かつて意地の張り合いでぶつかった事もあるキムの状態に涙するジョミー。
「どうした。また情けない面してんだな。しょうがないな。
痛みも感じないし目も見えないが、お前の泣きそうな面はちゃんとみえるぜ。」
「シャングリラしか知らなかった俺達に、お前がくれたこの星での4年間、本当に楽しかったぜ。…ありがとうな。」
「泣いたり…笑ったり…怒ったり…。本当に生きてるって感じがしたよ…。
…さようなら、ジョミー…。」
メギド中心に突入しボロボロになりながらも進んでいくブルー。
「まだだ…!まだ倒れるわけには行かない!」
しかし、その前に立ちふさがるキース。
「やはり、お前か。ソルジャー・ブルー。まったく驚きだな。
此処まで生身でやってくるとは。」
何発もの銃弾を防ぎきれずに倒れそうになるブルー。
しかし片目を失いながらも、最後の力を振り絞ってメギドを破壊します。
「ジョミー。皆を頼む…。」
「自らの命を犠牲にしてメギドを止めたのか。ソルジャー・ブルー」
一方シャングリラでは、ブルーの死に呼応するように、ジョミーがテレポートして叫びます。
「キャプテン!ワープ!!」
残党の追跡を命令されたグレイブ。
電磁波障害でそんな命令は届かなかったと副官に言い含めながら、つぶやく言葉は、彼が性格はどうであれ、正常な思考回路を持った人間である事を物語っているようです。
だからこそ、有力候補と言われつつもメンバーズに入れなかったのかもしれませんが。
「私は軍人だ。戦争となれば敵と戦う。だが、これは戦争ではない。
これは虐殺だ!!キース・アニアン、やつこそ化け物だ!!」
ワープを終えたシャングリラでは、疲れ果てたミュウたちがそれぞれ悲しみにくれています。
ゼルは自分と始終衝突したハロルドを初めとする若者達の死に涙し、ハーレイやブラウはブルーの死を悲しむ…。
ブルーのいなくなった彼のベッドの側で、フィシスはジョミーにブルーの遺品となった補聴器を手渡します。
「ソルジャー・シン、これはきっとブルーが貴方に残したものです。受け取ってください。」
その補聴器をかけるジョミー。彼の頬を伝う涙…。
「あぁ、感じるよ…。ブルーの3世紀に渡る記憶…。そして地球への想い…。」
『自分を信じる事から道は開ける。
事の良し悪しは、全てが終わってみなければ判らないさ』
嘗てのブルーの言葉を思い出すジョミー。
そして長がうつむくと皆がうつむくと言う、彼の長としてどう有るべきかを諭した言葉を思い出したに違いありません。
悲しみに沈む船内に響く声。
「うつむくな、仲間達!」
そのジョミーの声と姿にブルーが重なります。
「これより本船はアルテメシアへ向かう。我々は決して人間達を憎むものではない。
ナスカに降りて別種の生き物として生きようともした。だが人間はそれを許さない。
いや、彼らのシステムが許さないのだ。
我々の目標は地球へ行き着くことだけではない!
地球のシステムを一つ一つ破壊し、人間達にその生き方を問う!
そこでまず、我々を生み出し、SD体制を支える教育システムの要、育英都市アルテメシアを制圧する!!
これは相談ではない!命令だ!戻ろう!アルテメシアへ!!」
これまでは昏睡状態とはいえブルーがいたせいか甘さが残っていたジョミーですが、ブルーの死で名実共に長へと成長したようです。
これからの彼は、感情を周囲に見せる事も少なくなるでしょう。
哀しくても人前では泣かなくなると思います。自分は長だから。
仲間の生命と尊厳を守らなければならないから、もう人前では悩まない。
きっとこれまで以上に苦しい人生が待っている事でしょう。
時には冷酷と言われても…。彼は進み続けると思います。
『宇宙(そら)深く眠れる獅子 永遠(とわ)のかなたに目覚め   
 目覚め 百億の光超えて 地球に来らしむ』

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トントちゃん

ミカリンさん 初めまして!
うちのブログにご訪問ありがとうございました。
グレイブ、すっかりいい人になってしまいましたよね・・・。
もう私も哀しい展開に、めそめそしてました。
ジョミーにはブルーの分までがんばって欲しいです!
by トントちゃん (2007-07-29 20:27) 

ミカリン

トントちゃん様、nice!&コメントありがとうございます。

グレイブは、前回から「あれ、意外とまともな人?」なんて思ってたんですが、今話に至っては、人類側の唯一の良心みたいになってますね。

この先は原作では、ヘビーな展開なのでとても心配です。ブルーも好きだけど、ジョミーも大好きなので、今後の彼に期待したいです。
by ミカリン (2007-07-29 21:22) 

冬萌まる▼・ェ・▼

こんにちわ^^「メギド」破壊は、ブルーたった一人の
力でしたネ。でもって・・・既にボロボロのブルーに
何発も撃ち込むキースに「もうやめて!」と号泣して
叫んでおりましたTT原作のような、熱く燃える展開
ではなく、ただひたすら切ない哀しい別れ・・・。
今回のブルー版EDはホントに最高でしたネ。
by 冬萌まる▼・ェ・▼ (2007-07-29 21:53) 

ミカリン

ふゆもえさん、こんにちは。

今回は本当に切ない展開で、泣けてきてしょうがありませんでした。
キースは最近の展開では完全に悪役ですね。あそこまで執拗に殺そうとする必要があるのか…、そこに疑問を感じました。
せめてもの救いは今回メギドによって殺されたナスカ住民が覚悟の上だったのと、思ったより多くのミュウたちが生き残った事でしょうか。

今回のEDは永久保存版です。しばらくショックが続きそうです。
by ミカリン (2007-07-29 23:06) 

藤次郎

初めまして。うちのブログにコメントありがとうございました。
これからはジョミーにとって辛い道のりになりますが、「うつむくな」と言われたことを忘れずに、ずっと前を向いて進み続けるんですよね。
長としてのジョミーの活躍に期待します。
でも、安心して泣ける場所くらい作ってあげたい気もします。
by 藤次郎 (2007-07-31 00:36) 

ミカリン

改めまして、藤次郎さん、はじめまして。
コチラへの訪問、ありがとうございます。

そうですね、ジョミーの泣ける場所…安心して安らげる場所が有れば良いと、私も思います。
ブルーの場合、フィシスだったのかもしれませんが…、ジョミーの場合は誰でしょう。長老たちもちょっと違いますし(ハーレイ、お父さんっぽいですけど)、やっぱりフィシス?表に出さなくても、リオは判ってくれてそうですが。大穴(?)でレインっぽいような気もします。
まだ、彼は普通に成長していても30前後のはず。ブルーはハーレイに託していましたね。誰であれ、彼の内面の苦悩を理解して彼を支えていって欲しいです。
by ミカリン (2007-07-31 01:06) 

刹那

初めまして。藤次郎さん宅のブログより覗いてみました。
足跡残していきます^^;

良かったですよね。この回。私も感動した1人です。

補聴器を外し手渡したブルー・・・
それ外して聞こえるの?と心配したのは私だけ?
by 刹那 (2007-08-02 14:17) 

ミカリン

はじめまして。刹那さん、コメントありがとうございます。

アニメ版では、補聴器との設定では無いとインタビューか何かで読んだ覚えがあります。

多分、長としてジョミーに受け継がれる象徴として捉えられているのでは…と思います。

本当にこの話は何回も繰り返し見てしまいます。しばらく続いてしまいそうで怖いです。…その度に泣いてたりして。

わざわざご訪問ありがとうございます。よろしければ、またいらしてください。
by ミカリン (2007-08-02 15:33) 

刹那

レスありがとうございます。
また来てみました。

こんなものを思いつきで描いてみました。
よかったらもらってください。

http://blog-imgs-10.fc2.com/n/e/o/neomint/bluuu.png
by 刹那 (2007-08-03 01:33) 

ミカリン

刹那さん、ありがとうございます。
うーん、りりしい!レイン可愛い!

私は絵が書けないのでうらやましいです。
本当にありがとうございました!
by ミカリン (2007-08-03 11:19) 

刹那

修正版です。色違いもとい、人物違いで2種類あります。

http://blog-imgs-10.fc2.com/n/e/o/neomint/bluuuk1.png
http://blog-imgs-10.fc2.com/n/e/o/neomint/bluuuk.png
by 刹那 (2007-08-03 20:18) 

ミカリン

刹那さん、度々ありがとうございます。
2枚とも綺麗ですねぇ。
ブルーの肩の上と言うのが新鮮ですね。ジョミーにはレイン遠慮なしに、いろんな所に乗っかりますが。きっとそれだけ好きなんでしょうね。
ありがとうございました。
by ミカリン (2007-08-03 20:46) 

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