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「地球へ…」第19話 [「地球へ…」]

「大佐、何故こんな所へ?」
「レクイエムを捧げにだ。」

 
地球へ… 3 (Gファンタジーコミックススーパー)

地球へ… 3 (Gファンタジーコミックススーパー)

  • 作者: 竹宮 惠子
  • 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
  • 発売日: 2007/04/06
  • メディア: コミック

レインは前回からの続行でフィシスを癒し中の様です。

フィシスも誰にも言えないけれど、誰かに聞いて欲しい事を聞いて貰う相手にレインを選んだ模様。
適材適所です。
「私はユニバーサルで生まれたミュウなの。でも、此処に来る前の記憶が無いの。
あの人が消したんですって。辛く悲しい記憶だから…幼い私もそれを望んだそうよ。
その記憶が甦って来ている…。失った力と引き替えに…。
過去を知りたい!ブルーとめぐり逢ったあの日を…。彼と過ごした真実の日々を…。
あの人との記憶を抱いていけるのなら、どんな償いにも…。」

「償いね…。」
こら、トォニィ。ご婦人のお部屋に突然入ってきてはいけません。
歴代ソルジャーもちゃんと自分の足で訪れてるよ!って誰も躾けてないから駄目かぁ。
突然大きくなっちゃったもんね。ってレイン無視かい!
昔あんなに遊んでもらってたのに
「いったい何をどう償うんだ?
メンバーズの男と通じ合い、奴を逃がし僕のママを、そしてナスカの多くの仲間を殺した罪を、どう償えるというんだ!?」
君があの部屋壊さなかったらキースも逃げれなかったよ、と突っ込むのは酷でしょうが、かなり彼のフィシスに対する言葉は酷いものがあります。
「僕は誤魔化されないよ。あんたはミュウじゃない!
ソルジャー・ブルーに力を与えられ、ミュウに成りすましていただけの人間だ!
だからブルーの死と同時に力を無くした。
…あんたからは、あのメンバーズと同じ匂いがする。」
えっ?キースってお花の匂いがするの?(前話参照)違うって…。
アルフレートの制止で一端は引くトォニィですが、捨て台詞付。
きっと天国でパパとママは泣いています

「人間!ミュウ!そんなものはどうでもいい!
僕は貴方の為に生きているんだ!!」
見事なツンデレぶりです、トォニィ。(え?違う?)

空に浮かんでいるだけで、外から見る限り動きの無い「くじら」に市民は楽観的。
スウェナの「飼いならされた羊」は的確な表現だと思うが、いいのか、体制批判しても大丈夫か、スウェナ?
って青の部屋での会話だからいいか…ってなんで入れてもらってんの?そんな重要な部屋へ。
抵抗を続ける守備隊の殲滅を命じるジョミーに
「変わったわね」
とスウェナ。
「そうだな。望んだ訳ではないが仕方なかった。」
と応じるジョミー。幼馴染の冷たい目、冷酷な声に戸惑いを隠し切れないスウェナ。
そりゃそうです。彼女の目の前に居るのは、嘗て明るくてやんちゃ坊主だったジョミー。
おまけに別れた頃から、外見年齢がそう変わっていません(設定では17歳位まで成長したということらしいです)。
12年前のメッセージも攻撃になってしまい、影響を受けた子供達が処分されたと聞いてちょっと動揺が走るジョミー。
結局、冷酷になりきれない彼の素顔が除きます。幼馴染の前だからでしょうか?
キースとサムがステーションで親友だった事を聞いて、さすがに表情を曇らせるジョミー。
ブルーが死んで以来ですね、こういう表情。やっぱり優しいジョミー。
だから立場上、変わらなければいけなかったのが悲しいです。

アルテメシアを統括するコンピュータであるテラズ・ナンバー5を破壊しなければ、地球の座標が判らないと知ったジョミーは有る場所へ向かう決心をします。
「僕が生まれた場所に…」
そう、人生の全てが変わったあの場所に…。

出発前、サムから昔貰ったプレゼントを見つめるジョミー。貰った時の暖かな記憶。
最後に会った時の狂ったように自分を殺そうとしたサムの記憶。辛い記憶の交錯する瞬間。
そこに声をかけるスウェナ。出かけるついでに(いや、ついでじゃないだろうけど)彼女を送っていく模様。
彼女の元養女にあって欲しいというスウェナに冷たくあしらうジョミー。
「ちょっとだけだから、ね!」
なんかキースと話す時と違って可愛いですね、スウェナ。
幼馴染だから感覚が戻るんでしょうか?
冷徹な中にちゃんと昔のジョミーを見つけていたら嬉しいですね。

一方嘗てのステーションE-1077に戻って来たキースを、嬉しそうに迎えるマザー・イライザ。
「それでこそ、私が育て上げた子」
そしてキースにフロア001への道を開きます。
「言ってその目で確かめなさい。真実を。」

自分の部屋で一人思いにふけるフィシス。
「私の罪が許されるはずは無い。判っています…。
でも、だから罪を背負って生きる為に、貴方の事を私に。」
彼女の目の奥に甦る記憶。水槽越しに手を伸ばすブルー。
「手を重ねて、僕の女神。」
「そう…。そうなのね。これが…これが私と貴方の初めての…」
同じ頃、扉を開けてはっとするキース。同時にシンクロしたようにはっとして叫ぶフィシス。
「嫌……。嫌ー!!!」

車に乗って移動中のジョミー、スウェナ、リオ、トォニィ。
トォニィはジョミーとスウェナが会話するのに、露骨に嫌な顔です。二
人の会話の中で、養父母が離婚した場合、子供は記憶を消されて新しい養父母の元に送られるシステムがわかります。
公園のようなところでスウェナを待つ親子3人。その背中を遠目に見ながら本当は連絡も取れないんだけど、養父母が良い人でひそかに手紙をくれ、子供にはお母さんの友達として会っているとのスウェナ。
立ち去ろうとするジョミーに必死に追いすがるスウェナ。
「本当に良い人たちなの!子供思いで…。
昔の…昔育てた子供のことも、とても大事に思っていて…」
そう、その養父母は嘗てのジョミーのパパとママ。
必死であわせようとするスウェナに冷たくジョミーは言い放ちます。まるで何も気づいてないように…。
「今はそんな事に関わってる暇は無い。」
でも、彼女を降ろした車の中で、心の中でつぶやくジョミー。
「ありがとう。スウェナ。」
彼が大好きな養父母の事を忘れてるはずが無い。
たとえ遠目であっても、年を取っていても見間違えるはずも無く、スウェナの心を最初から読んでたはず…。
でも自分に関わらない方が、彼らの為だから…。会わない方が良いと判断していたに違いありません。
大事に思い合いながら、会う事の許されない親子…。
会えばもっと辛いかもしれないけれど、悲しいことです。
でもジョミーは穏やかにスウェナに感謝していました。きっと自分の逃亡の後のパパとママを心配していたはずだから…、きっと元気なのを見て安心したのでしょう。
一方トォニィはすっかり臍を曲げ、
「人間は敵なのに。僕等より全然劣っているのに」
と怒鳴ります。
「僕は彼女と一緒にこの町で育った。トォニィ、僕達も人間なんだ。」
「なんだよ、それ。」
トォニィ、子供みたい…って子供なんだよね。忘れそうだけど(苦笑)。
「幸せそうですね。あんな人たちの記憶や感情をSD体制は操作してしまう。あの人たちは本当の喜びや悲しみを、知っているのでしょうか?」
町の平和な様子を見てつぶやくリオ。リオって原作に比べてトォニィに寛容ですね。
原作では皆に穏やかな彼がナスカの子だけは露骨に嫌うシーンも有るんですが。
彼も癒しキャラでした。忘れるところでした。

フロア001には多くの試験管。
その中に眠る男性体は全部キースと同じ顔、女性体はフィシスと同じ顔。
よく見ると成長過程で並べてあるような…。
研究途中で放棄されたキースの兄弟達だとイライザは言います。
失敗作もいっぱい出たが、やっと成功したと。
入学時の事故ジョミーの幼馴染のサムとスウェナとの出会いも、ミュウ因子を持つシロエとの出会いと、そのシロエをキースに殺させたのも、キースを理想的に育てる為のプログラム。
「ようやく生まれました。地球の子。私の理想の子。」
(理想?私が?こんなものが?シロエ…!!)

嘗ての成人検査の場所にたどり着くジョミー。付いていくというトォニィを制止し一人でくという彼。
「言ったはずだ。ここは僕が生まれた場所だ。」
(ここから全てが始まったんだ。)

(ここで全てを終わらせる。)

鍾乳洞を進んでいくとブルーが現れて、ジョミーを阻止しようとします。迷わず進もうとするジョミー。
「ブルーの姿を借りれば、僕がたじろぐと思っているのか!?僕等がどれほどの屍を踏み越えてきたと思っている!?なめるなよ!本物のブルーの力はそんなものじゃない!!!」
ブルーの幻を粉砕するジョミー。テラズ・ナンバー5の中心部にたどり着きます。
「あの日々は…、想いは…本物だった。その想いを…記憶を奪うもの!!」
電磁シールドに苦しみながら、ついにテラズ・ナンバー5を破壊するジョミー。

一方、キースはイライザの必死の哀願を無視し、サンプルの電源を切り、ステーションの全てを破壊します。
元はシロエの部屋でしょうか。「ピーターパン」の本をそこへと残して脱出するキース。その後、爆発するステーション。
「シロエ。さらばだ!」

ジョミーが鍾乳洞に置いてきたサムから貰った誕生日プレゼント
キースがステーションに置いてきた「ピーターパン」の本
それは夫々の過去への決別でしょうか?前を向いて自分の進むべき道を歩いていく為の…。
今回は二人の行動にシンクロする部分が多かったので特にそれを強調したかったのでしょうか。

地球の位置がわかったと知らせに来たリオがジョミーに言います。
「あの日、貴方を救い出してから永い月日が経ちました。
キム…。カリナ…。ユウイ…。ハロルド…。」
「そしてブルー。…大切な人達がいなくなってしまった。」
「ソルジャー。我々は…我々は地球へ!」
「行こう!道は開かれた!」

希望を見出したジョミーたち。一方人類側は、新たに動きを見せます。
ステーションの破壊はグランド・マザーの命令。そしてマザーの意味ありげな台詞。
「これでミュウ殲滅計画はその第二段階に移行できる。
指揮を執るのだ!キース・アニアン!!」
不気味に浮かぶ目。

これからの未来を暗示するような暗い終わり方はとても不安が残ります。
ところでテラズ・ナンバー5を壊す時のジョミーの原作の台詞、
削られてますね。好きだったんだけどなぁ、あそこの台詞…。ちょっと残念。

 


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コメント 7

冬萌まる▼・ェ・▼

こんばんわ^^今回は淡々とした展開でしたネ。
いろいろ絡むのかな?と予想してたけど、マジに
タイトル通り「それぞれ」が「それぞれ」の次への
ステップを踏んでました。フロア001のコトもここへ
やっと持ってきたか~!キースがますます冷酷に
なっていく・・・それとも、画面に見せないだけで、
彼の中でちゃんと確執があるのでしょうか?
(ああ・・・妄想が^^;)
実は今、GETしたDVDの特典についてたCDで
頭の中がグルグルしてるんですーー;
19話の影がうすいです^^;
by 冬萌まる▼・ェ・▼ (2007-08-12 20:07) 

ミカリン

ふゆもえさん、こんばんは。

キースの心の中はシロエに対してはちょっと動きを見せた程度でしたね。

ここ2週間ぐらいご無沙汰だったジョミーの表情が動くのを見てちょっとホッとしました。

DVDをGETされたんですね。私も気になりつつ…まだ、手にしておりません。某大手アニメ誌の全員プレゼントのCDも気になっておりますが…。 
by ミカリン (2007-08-12 20:27) 

刹那

この話、録画したのはいいのだけど、忙しくて見ている暇がありません^^;また、溜まるんだろうな…とか思いつつ、過去の録画作品を日々消化中。約3週間分程溜まっているんです。色々なアニメが…。

あっ…コメント残してくださりありがとうです。CD気になりますよね^^;
by 刹那 (2007-08-13 06:35) 

ミカリン

刹那さん、こんにちは。

見る前に読んじゃって大丈夫ですか?この内容。

私はTV放送された映画の録画が溜まってます。何とかしなきゃ。

CD気になりますよね。久々に買っちゃうか、某雑誌。
by ミカリン (2007-08-13 11:26) 

刹那

大丈夫です。あらすじ読んでから見るタイプですので^^;
推理小説も犯人を予め知ってから読んでます(苦笑)

某雑誌買ってしまいました^^;なので、ブログにあらすじが載ってます。急展開を迎える模様…。話数も残り少ないしね^^;

私のブログ、イラストだけなのはそういう意味もあります。見れていないという…^^;
by 刹那 (2007-08-13 21:31) 

刹那

ふと…

文面読んで感じる。

フィシスが力を失ってただの人間になったとしたなら、年取るんじゃ…
フィシスっていくつでしたっけ?設定では。
おばあちゃん?
by 刹那 (2007-08-13 21:39) 

ミカリン

確か初めてジョミーに会った時、「50年前、貴方と同じ様にソルジャーに見出されて、ここに来た」みたいなことを言っていたので、話が始まった時点で60代かと…。長老組に比べれば若い方ですが…。

でもタロットって1枚でも無くしたら使えないんで、占えないのそのせいも有るんじゃ(笑)。

予知能力がなくなっただけで、他の力は健在だと私は解釈してます。
by ミカリン (2007-08-13 23:35) 

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