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「地球へ…」劇場版(前編) [「地球へ…」]

 

地球へ・・・

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地球へ・・・Vol.4 【完全生産限定版】 [DVD]

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「懐かしい地球(テラ)。僕達の故郷(ふるさと)…。全てはここから始まったのだから…。」

 

しつこく「地球へ…」です。それも今頃1980年に放映された劇場版です(笑)。
本当はテレビアニメ版最終回直前か、次の週に入れるつもりでした
今日はネタバレな上に半端でない長さになる予定なので、興味のない人は回れ右でよろしく(笑)。

私が「地球へ…」を知った初めての切っ掛け、それがこの映画がTVで放送された時でした。
それから、原作を探したのですが、当時もう初めのコミックスを探すのは大変難しく、友人が持っていたのを借り、その後に漫画の文庫化が流行り、自分で手に入れました。…家には何冊の「地球へ…」が有るのか……。数えるのはナシの方向で

この映画は、声の出演に俳優が沢山使われた事でも話題になったようで、たとえば今では大物女優のAさんとかYさんとかの演技が聞いてて…とか、トォニィ役の古谷徹さんやシロエ役の神谷明さんにホッとしたとか…、いえ、これ以上は止めときましょうね

劇場版ではミュウの宇宙船は原作どおり、アタラクシアの地の底。ジョミーの夢の中のソルジャー・ブルーとフィシスの会話から始まります。原作&TV版と一番違う点は、フィシスが黒髪!そのせいか、かなり大人っぽく見えます。声のせいも有りますが…。
「ソルジャー・ブルー、貴方ですね?」
「君はこの部屋が好きだね。」
ブルー、何か言葉に険がありますよ。原作でもそうでしたが、結構いらついているご様子。
「お知らせに上がろうと思っていたところでした。嬉しい結果が…。」
「占いか!」
吐き捨てるように言うブルー。あれー、こんなキャラだったっけ。状況考えれば、いらいらしてるのは判りますが、ここまで強い調子で言ってたのは記憶にございませんでした(苦笑)。
「何かが変わる予感です。未知の大きな力が私達の膝元に…。」
「もういい!!つかみ所のない占いの結果など!僕が知りたいのは、もっと確かな未来だ!!我々はいつまで地の底にいればいいのだ!いつになったら、あの星へ…地球へ行けるのだ!」

かなり感情的に怒りをぶつけるブルー。もっと表面的クールに言ってると思ってました。内情はともかく。
すまない。どうかしているんだ。」
「あせっていらっしゃるようですね。」
「待つのに疲れたのかも知れない。こうやって地の底に潜ってからいったい何年…。地球は遠い。今の僕にとって地球は余りにも遠すぎる…。」

ソルジャーなのだからしっかりしてくださいと言うフィシスに、久しぶりに君の記憶の地球を見せてくれというブルー。この辺は変わりありませんね。そしてフィシスと手を絡ませ、地球の姿を見るブルー。
「ダメだ!間に合わない!あそこまで飛ぶには僕の命は短すぎる!誰かに委ねなければ…。僕の命、僕の記憶、そして我々ミュウの未来を…。」

夢に悪酔いしているような状態で目覚めるジョミー。原作にもTVアニメにもなかった管理出産の疑問をここですでに提示!すごいぞ、ジョミー!因みに原作&劇場版ジョミーはTV版よりやんちゃ坊主。幼馴染のサムとのケンカはともかく、自分の進行方向に人がいれば突き飛ばしたり(酷い)、自動通路を逆方向に突っ走ったり…。ちょっとそれはSD体制への反抗とは違ってただの反抗期じゃん…(苦笑)。
劇場版では思っていたより、お母さんがジョミーと別れるのを悲しく思ってたりしました。お父さんは淡白ですが…、TV版を見たとき原作のイメージが強かったので、原作通りお母さんも淡白だと記憶違いしてました。
「もう男の子はこりごり。次は女の子にしましょうね。」
の台詞に惑わされていたか…。ただTV版と違って、ジョミーに対しては平気な様子を見せておりますが。

目覚めの日の前の深層心理検査は、劇場版は裸のままですか…。パジャマぐらい着せてやってください!(by TV版ママ)

原作もそうですが、劇場版では子供たちは目覚めの日まで、育英都市が地球にあると思っているんですよね。そして山の向こうに大人の世界があると思っている。生まれた時からそういう教育をすれば14歳ぐらいまでの子にそう思いこませるのは簡単でしょう。管理社会って怖いなーって改めて思います。

成人検査はユニバーサルからそれとなく導かれるようにその場に行く感じになってます。
そしてジョミーの成人検査に割って入るブルー。原作版と同じく声のみです。
「そうはさせない。ジョミー、記憶を手放すな!根無し草になるな!ジョミー!!逆らえ!」
検査が失敗したと知って、ジョミーの抹殺を命令するユニバーサル。劇場版ではここでレイン…、違った(笑)、ナキネズミとジョミーの初対面。リオが助けに来るのは原作通り、TVアニメともそれほど変わりません。違うのは、割とあっさりジョミーが「ま、良いか」と言ってしまう事。人生180度変わる瞬間そんなにあっさりしてて良いんですか、主人公!ナキネズミもどさくさにまぎれて付いてきてます。逃亡中、怪我するリオを庇うジョミー、このシーン好きです。

さて逃亡の果て、飛行船が地に潜りミュウ達の宇宙船にたどり着くジョミー。なんとカリナが大人です!ここが原作&TV版と違う所の一つ。かなり男勝りで結構すぐ怒ったりする性格。
「ソルジャー・ブルーの意思として、私達ミュウの同士として、ジョミー・マーキス・シン、貴方を歓迎します。」
と言うカリナの差し出した手を振り払うジョミー。
「僕はお前達のような化け物じゃない!僕はミュウじゃない!」

教育ステーションにて、新入生としてサムは、シロエをジョミーと間違えます。シロエとジョミー髪の色が似てるんですよね。原作&TV版みたいに黒髪じゃないんです。おまけに死ぬ前のシーンになるとシロエの両目がはっきり出るので絵だけ見ると、どっち!?みたいな(苦笑)。原作等では二人が似てるのは雰囲気だけのはずなんですが…。シロエ、サムやキースと同い年!?同級生!?最初のガイダンスから、もうすでに「聞き飽きた」と反抗心満々です、シロエ。
キース、マザー・イライザの呼び出しに「同級生とケンカを…」と答えています。やはり同級生か、シロエ。

ミュウの歴史を学ぶジョミー。30年近く前の作品なので、ミュウが障害者と言う設定は生きています。障害が有るせいで感覚が鋭敏になり、それがESPに変わったと…。そのせいで人類に実験動物にされ、殺されたと聞かされ、ジョミーは動揺します。
「それじゃ、まるで人類が残酷無比な冷血動物って事じゃないか!!」
「その通りだ。」
迫害を受けてる事を考えると当然と言えますが、なかなかミュウ側の考え方も極論。
廊下で悩みながらナキネズミに話しかけているジョミーに子供の世話をしていたカリナが近づいてきます。

「私達を化け物呼ばわりした事を後悔してるのね。そして困ってる。どうして良いかわからなくなってる。」
「人の心を勝手に読むな!まるで泥棒猫だ!」
「何ですって!?人がせっかく相談相手になってあげようとしてるのに!」
「大きなお世話だ!放っておいてくれ!」
まるっきり痴話げんかです。あ、劇場版のこの二人、そういう仲だった。
喘息の発作を起こしている間、背をさすってやるジョミー。優しいね。こういう旦那が良いな、私も(コラコラ)。
そんな時に夢で聞いた音楽を耳にするジョミー。カリナに連れられ、フィシスと会うことになります。
「ソルジャー・ブルーと一緒に長い事、ずっと貴方を待っていたのです。我々に新しい力を注ぎ込んでくれる同士として…。」
「彼に会わせてくれ。」
やっと実際に会う二人、ブルーとジョミー。
「君達に会えてよかった。人類とミュウが兄弟と言う事がわかった。地上に帰ったら人類とミュウが一緒になれるよう力を貸すよ。」
まだ力に目覚めてない為、自分がミュウである自覚のないジョミー。
「君は完全な肉体を持ち、しかも超能力を持っているんだ!僕はもうすぐ燃え尽きる。外見は若いが僕は随分長く生きてきた。しかしどうやら寿命だ。ずっと長い間君を待っていた。僕が死んでも僕の意志は生き続ける。君は僕の意志をついでソルジャーになれ!」
ブルーとの会話の中で、彼の思念波に逆らおうとして力に目覚めるジョミー。船を突き破り星の外まで出た彼は、ブルーにおいつかれ、説得されます。
「自分のパワーに気づけ!君は自分でここまで上ったんだ。君がミュウだという証拠だ。…だめだ、君を連れ帰る力が…」
そしてブルーは最後の命を使い果たし、永遠の眠りにつきます。補聴器をジョミーに渡し、音のない中、静かに…。印象的なシーンです。たった14歳になったばかりの少年に全てを託し、何世紀もの時代を生きた、もっとも長い時を生きた長の死。

「僕には、まだ全てがつかめていない…。でも、一つだけソルジャー・ブルーの心が僕の中に流れ込んでいる。ソルジャーが死んてしまった今、その心が僕と君達との意志なんだ。地球に向けて出発する!故郷、地球へ!」

14歳のジョミーには重い物を託された事になります。沢山の命の責任をいきなり負かされ、これから人類と手を結ぶことを使命とされたジョミー。TV版の声優さんたちの対談に、「一応すまないって言ってるけど押し付けてるんだよね」って有りましたが、全くその通り。
よく知らない来たばかりの場所で、他の人の方が年上じゃん!って中でいきなり長に任命され、これからの人生は苦難の連続。よく考えなくても、惨いなぁ。多分、それは何よりもブルーは判っていたと思うけれど、それでもその方法しかなかったんですよね。きっとブルーも苦しんだんだと思います。

本当は1回で済ますつもりのレヴューでしたが、思った以上に長くなりそうなので、今回はここで切ります。多分、毎週土曜日の連載のつもり(何!?)。いつまで引っ張る気だ、私…。


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冬萌まる▼・ェ・▼

どうぞどうぞ、引張って下さい^▽^
私は、劇場版はTVでやったのを一度観たきりなので
ウロ覚えなんですよーー;
ミカリンさんの読んで、そういやそうだったかと
ボンヤリ思い出してます^^;
っていうか、役者さんのヘタなところが気になって、
あまり直視してなかったかも・・・ーー;
ミカリンさんは、気になりませんでしたか?
by 冬萌まる▼・ェ・▼ (2007-10-07 16:57) 

ミカリン

>ふゆもえさん
えぇ、言い出したりしたらきりがないので(特に出番の多いAさん)、あえて黙殺の方向でみておりました(苦笑)。
ジブリで少々慣れたかも、私(笑)。あそこも声優さんあんまり使いませんもんね。しかし洋画でも本職の声優を避ける傾向がありますが、「地球へ…」を見る限り、今の役者さんの方が上手いなと…。役者として成功してる人より、それ程でない役者さんやタレントさんの方が上手かったりしますが(苦笑)。

しかし、最後に連載とか書いてますよ、このblog(苦笑)。まだアタラクシア飛び出したとこですもんねぇ。いつまで続くやら…。
by ミカリン (2007-10-07 17:52) 

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