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「地球へ…」劇場版(中編・下) [「地球へ…」]

地球へ・・・

地球へ・・・

  • 出版社/メーカー: 東映
  • メディア: DVD
   

地球へ・・・ Original Soundtrack II地球へ・・・ Original Soundtrack II

  • アーティスト: UVERworld, 加藤ミリヤ, 高橋瞳, CHEMISTRY, 斎賀みつき, TVサントラ
  • 出版社/メーカー: アニプレックス
  • 発売日: 2007/10/03
  • メディア: CD

「憎しみなど知らないで済めば、その方が良い。地球へ行けば人類との戦いが待っているんだ。戦えば、更に根強い憎しみが生まれるだろう…。その後に僕達は人類と手を繋ぐ事が出来るんだろうか?僕がこの星に降りる事を決めた時、僕は考える時間が欲しかった。」
毎週恒例となりました、この話題。
「私見れないけど、再放送も決まったし良いよね!」と都合のいい解釈をして続きます(苦笑)。
興味の無い人は、クドい様ですが回れ右ですよ~


さて、ミュウの捕らわれの人となったキースに心理探査が効かない為、ジョミーが自ら尋問する事に…。原作&TVと違い、カリナとトォニィは直接連れて行かず映像で見せるに止めてますね。父親としての配慮?この時点で自然出産児は7人になっていることがジョミーの台詞から分かります。それでも動揺を見せないキースに、ジョミーは問います。
「どうしてそんなに自分の感情を殺すんだ!心の中で地球の管理体制を憎んでさえいるじゃないか!!」
「感情に左右される人間を導く為には、私の様な存在が必要なんだ。ちょうどミュウにとって君が必要なように!」
さすが劇場版。展開が速いです。2時間ないんですもんねぇ。当たり前といえば当たり前ですが。ここで既に首脳会談のノリですよ。
「一つだけ聞きたい。地球は何故、我々を受け入れてくれない?」
「人類対ミュウ…。この戦いはおそらく地球の意思だ。例え、君と僕がどんなに平和を望んでも歴史の流れは変えられない。」
…平和を望んでいたんですか!?っていうか、この場で本心を言っちゃって良いんですか?キース!まだ本格的に戦ってないんですよ、人類とミュウ。本当にこの時点で最終話し合い段階ですよ、この二人!
「運命か…。君を知りすぎたようだ。…そのイヤリング、血だな。ロマンチストだな…。」
全てを悟ったようなジョミー。話の展開上、原作&TVに比べ一番『大人』なジョミー。これ以上は話をしても無駄だと分かっている様に、その場を去ります。

原作・映画・TVアニメ3作全てを通し、敵対する二つの陣営の『長』という立場に自ら望まず、立たされた二人。ジョミーは死を間近に控えたブルーによって。キースは最初からマザーにそうなる為に作られて。
二人とも自ら立ち上がった指導者では無い訳です。どうしようもない大きな時代の力によって、導かれるように既に用意されていた地位に立たざるを得なかった二人。ジョミーは最初は反発しましたが、ブルーに共感し、彼の存在を大切に思ってその立場に立った。キースは反発する機会さえ与えられなかった。
ある意味、一番お互いを理解していたのは、この二人だったと思います。もし立場が逆転していたら…自分がその立場だったら…そうしていただろうと、お互い思っていたのではないでしょうか。
それを一番感じるのは劇場版のこのシーンです。表現する時間の制限が有る以上、大変分かりやすく描かれているのは勿論ですが。他の2作品ではラスト近くに出てくるこの二人の心の通じ合いが、ここに持ってこられるのが、これから起こることを思うと歯がゆくも哀しくも有るのですが…。

直接キースに会ったわけでもないのに、危険を察知していた幼児トォニィ。親の目を盗んで直接キースの暗殺にかかります。末恐ろしい子だ(苦笑)。まだ幼児の為、当然失敗して、胸を刺されて仮死状態に…。トォニィが死んだと思ったカリナが錯乱状態になり、必死で止めるジョミーの腕の中で息を引き取ります。
「キース!逃がすか!」
フィシスとトォニィがキースが逃亡に使った飛行艇に人質として乗っていることを知り、飛び出していくジョミー。
奥さんと子供を殺され(トォニィ死んでませんけど)怒るのは当然なんですけど、カリナが死んだ事に対して、悲しんだシーンが無いのが不満でした。夫婦でしょー!泣いたって良いじゃない!原作の二人は大して面識が無かったからともかく、TVアニメでは夫婦でもないのにあんなに泣いたんだよー!(TV版のあのシーン、悲しいけれどとても好きです。)

キースは迎えに来たマツカに助けられ、ジョミーは爆発する飛行艇から、フィシスとトォニィとを救い出します。
「カリナが死んだ…。」
取りあえず自分の部屋に落ち着いたフィシスに、ジョミーが告げます。責めてるように聞こえるのは…はい、気のせいです。演じているのが声優さんじゃないからなぁ…。
「あの地球の人に惹きつけられていく自分をコントロールできなかった。」
嘆くフィシス。ターフルに座り、タロットをめくります。
「銀河に亀裂…、動いていく三つの運命…、人間…、ミュウ…、もう一つ…、私には捉えられない…。」
その時医務室から、トォニィの意識が戻ったと連絡が入ります。

医務室へ行くと10歳ぐらい(?)に成長したトォニィが…。フィシスを見た途端、激しく拒絶します。
「貴方の顔は見たくない!出て行って!」
「何を言うんだ!」
「だってこの人がカリナを殺したんだ!地球人に逃げ道を教えたり、庇ったり!僕は全部見えていた!裏切り者!!」
ジョミーの制止を振り切り尚も続けるトォニィ。今度はジョミーに向かって…。
「貴方はフィシスを愛してる!死んだママよりフィシスを!ママが可愛そうだ!」
…何処をどう見たら、ジョミーがフィシスを愛しているように見えるのか、私には分かりません。まだ原作やTVの方が親しげだった…。何を思って、トォニィがこの台詞を言ったのかは、今でも私の中で不明であります。不可抗力で有っても、カリナの死にフィシスは無関係でないので、子供として嫌う気持ちは分かるのですが…。

トォニィの予知能力によって、ナスカへの攻撃を知ったミュウ達は(父親の立場は…主人公なのに)あらゆる船を使ってナスカ脱出を決めます。それでも3分の1が残ると知って、直接ナスカに説得に赴くジョミー。しかしミサイルの到着が早く、ジョミーの目の前で助けを叫びながら死んでいく沢山のミュウ達…。
「あぁ…ナスカが…、ナスカが…。私の罪です…。私の…。」
何も出来ない自分を嘆くフィシス。
ソルジャー不在のミュウの脱出船の中では、人類側の攻撃に右往左往しています。何とかしなさいよ、ハーレイ!
「大丈夫!僕がいる!!」
劇場版トォニィってジョミーの息子って事で、仲間を見下したり、化け物呼ばわりはされない代わりに、やたら偉そうなんですよね。自分はソルジャーの息子なんだから当然の権利って感じで。今までどんな躾や愛し方をしてたんだ、ジョミーとカリナ!!(まぁ、3歳ぐらいの子に対する躾って、そんなに厳しいものではないだろけど。)

トォニィの判断で危機を免れた母船に、ボロボロになったジョミーが帰還します。しかし、目も耳も口も利けない状況で…。ドクターの診断では、自分の意思で自分を閉じ込めてしまったとのではないかといいます。
(聞いてくれ、ミュウの仲間達。半分の仲間が死んだ。沢山の命が…。僕はソルジャー・ブルーの意思を継いでから、ずっと考えていた。迷い続けていた。人類と戦わずに地球に帰り着く方法を探して…。しかし、この広大な宇宙を逃れて、どう流離っても彼らは我々を見つけ出して殺す!そしてあのナスカも無くなってしまった…。もはや躊躇う事は許されない!我々は生きる為に地球に行く。そしてそれが地球を破壊する事になっても地球へ行く!)
テレパシーで呼びかけた後、一つの部屋に閉じこもり、何も応答する事が無くなるジョミー。外からは開けることも出来ないシェルターのような場所へ…。
「ソルジャーの意思は僕が継ぐ!ソルジャーの意志は只一つ!地球へ行く!地球行こう!」

この後10年ジョミーはソルジャーで有りながら、この部屋から出てきません。誰とも言葉を交わすことも無く。このジョミーの考え方が良く分かりません。一番激しい戦いを息子トォニィに任せ、自分はタッチせず…。原作やTV版の様に、本当は優しいのに表向きは非情な冷酷な判断を下しながら、自分の心を痛めつけてでも陣頭に立つジョミーとは違います。劇場版のジョミーは多くの屍を超えて強くなる事は出来なかった様な気がします。最後まで優しかった…。でも、長としての強さを持っていたのかという点は結構疑問が残りました。非情な判断を下すにはトォニィの方が向いている…。それだからトォニィに押し付けてしまった。TV版を見た後に見返すとそんな印象が残りました。劇場版でジョミーファンが少なかった理由の一つにこれがあるのかもしれません。そりゃブルーやキースに魅かれる乙女心は分かりますが…(笑)。

あぁ、やっぱり終われませんでした。次週には劇場版編、終われると思います


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コメント 2

冬萌まる▼・ェ・▼

トォニィ、劇場版ではそんなに頑張っていたのですか?
・・・もしかしたらTVの短縮版観てたから、その辺り、
まさしく覚えてないかも^^;
(それでもって、ラスト原作どおりの扱いだったら、
もっと哀しくなりますネTT)
ちゃんと声で演技の出来る声優さんだったら、
違う重みが出るのでしょうネ。
今はアニメ映画ってほとんどデジタルでアフレコで、
先に声だけ録って後でアニメのクチパク合わせるので、
もし、今、コレをすれば、少しは違うのかもしれませんネ。
by 冬萌まる▼・ェ・▼ (2007-10-21 16:32) 

ミカリン

>ふゆもえさん
ナスカ以後は、トォニィ出番多いですよ。来週書く予定の部分ではトォニィ成長して声が古谷さんになります。お母さんの声が、元奥さんの小山茉美さん(離婚は83年なので当時は夫婦だったかも…)でしたね。
劇場版のラストは好きです。あの昇ってくる朝日が神秘的で、TV版とはまた違った希望の持てるラスト。エンディングテーマがまた、良かったんですよねぇ。
意外とサブには本職の声優さん多かったんですけどね。メインが俳優さんだったんで、そっちが目立っちゃったんですよね。
by ミカリン (2007-10-21 22:13) 

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