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箱の最後には、希望が残ったんだ… [「地球へ…」]

 やっと、本編のDVDが全部発売されました。えぇ、あくまで本編のです。

まだ番外が残っているんですけど…(笑)。
今回、再び見てみて、もう一度泣けてましたが、『Premiam Fan Disc 8 【キース×ジョミー】』の各関係者の言葉、メッセージを聴いて、また泣けてきてしまいました。
以下はネタバレです。

まず、最終回のアフレコ現場はこれで終わるんだと言う、いつもと違う重いピリッとした雰囲気が有ったそうです。

 

ファンからの「次世代に跡を託す時の、それぞれの思いを…。」と言う質問に
斎賀さん「ジョミーは、まだ幼いトォニィに全てを託すのは大変だし、申し訳ないけれど、皆と共にこの幸せを築いて生きていって欲しいと思っていたと思います。」

子安さん「キースは自分の意思を始めて貫けたといいう達成感が先で、その次にその後の世界を次の世代にという想いが有った。ジョミーとは順番が逆だと思う。ジョミーは自分より何よりも先に、次世代の幸せを願ってたと思うから。」

斎賀さん「でも根底の想いは同じだと思いますよ。」

 

それぞれのメッセージ

 

斎賀さん

「私はこの作品が小さい頃からファンで、このアニメに出会えた、ジョミーを演じる事が出来た事が、大きい事は間違いがないです。

今までに無いシンクロ感、他の役者さんたちとの一体感、製作側との話し合いの出来たという事が始めての現場だったので、得たものが大きかった。スタッフ、監督、他のキャスト、ファンの皆様に支えられて、ここまで来れたということに感謝しています。本当にありがとうございました。」

 

子安さん
「キースを遣り遂げた、達成感、幸福感、満足感を感じている。色々悪いものを持っていってもらった、幸せな気分になれた。ファンの皆様、本当にありがとうございました。もうこの言葉しか有りません。」

 

阿部プロデューサー
「『地球へ…』と言えば子供の頃から大好きだった作品。そのアニメ化に自分が携わる事が出来たと言う事は、大きく胸が高鳴ると共に、私と同じぐらい…いえ私以上にこの作品を愛している人々の存在を感じ、大きなプレッシャーを感じていたことを白状しておきます。
色々考えましたが、当時子供だった、少年少女だった自分たちが夢中になった作品を、価値観も生活観も違ってしまった今の人達に伝える事を、第一に考えて作る事にしました。

最終展開は本当に悩ましく、皆でギリギリまで戦って作りました。
コンテまで全て出来上がっていたのに、何かが違うと深夜に皆で集まって作り直したのも、今では懐かしい想いでいっぱいです。

そんなストーリーの変更を竹宮先生が本当に楽しみにしてくださった、それが本当にありがたかったです。
今回この作品を見た人達が、数十年後アニメ化してくれるかもしれません。その時の『地球へ…』がどんな作品になるのか、今から楽しみです。」

   斎賀さん「他の人にジョミーをやらせたくないなぁ(笑)」
   子安さん「それはね…。確かに。」

     斎賀さん「なんたってあの名言が有りますからね。「俺のキースに何をする!」
              
(By『Premiam Fan Disc 3 【キース×シロエ】』)(笑)」

     子安さん「…すいません。本当に(苦笑)。」

 

 

ヤマザキ監督

「全力で生きた全ての者たちへ。

よく頑張ったね、ジョミー、キース、皆…。

最終回の展開は企画段階では思いもよらないものだった。振り返ると様々なシーンが浮かんできて涙が出てきそうになる。

君達はドラマの中で、どんどん大きく成長して息づいていった。だから最後の一週間は、君達の想いや伝えたい事を、少しでも伝えたくて、ほとんど寝ないで絵コンテを書いていた。
ジョミー、キース、それでもまだまだ言いたかったことは有ったんだろうね。

ジョミー、君はナスカの悲劇から大きく変わって行ったね。太陽のような笑顔がなくなり、どんどんソルジャーに成長していった。
まるで自分の命を犠牲にしてミュウの未来を守ったブルーのように…。

ソルジャーとは切ない存在だね。使命を遂げ、みんなの幸せを願えば願うほど、個人の感情は封印しなければいけないのだから。

もっと君の笑顔を見ていたかったよ。大好きなパパとママにも会わせてあげたかった。

「箱の最後には希望が残ったんだ」という君の最期の言葉…、『人として大事なことを忘れないで』という願いは、ご覧になった方全てに届いていると信じている。
そして斎賀さん、ありがとう。ナスカの辺りでは悩んでいませんでしたか?真面目な貴方はジョミーと同じように苦悩の表情をしていましたよ。そして何かを見つけて、ソルジャーの声に変わっていった…。強さと優しさを兼ね備えたジョミー。貴方でよかったと心から思います。

24話でのキースとの最期の会話では台本には書き表せない微妙な息遣いで見事にジョミーの生を表してくれました。何度聞いていてもあの時の声に胸が打たれます。

そしてキース。グランドマザーに対峙した時、君は何を思っていたのだろう。本当はスウェナにデータを送った時、死を覚悟していたのだろう。人類の時代はとうに終わってるということも、かしこい君にはわかっていたはずだ。
でも君は人類としての立場を崩すことは出来なかった。唯一君に出来るのは、ミュウの長と対峙して負けることだけ…。そうしなければ人類は世代交代を受け入れることが出来ないと。その覚悟も切ない。ピュアに接してくれたマツカをなくした後、本当に苦悩の表情が表れていましたね。キースファンはどんなに辛い思いで見ていたでしょう。

そんなキースを絶妙な雰囲気で演じてくれた子安さん。『元気でチューか?』のみずみずしい声、「全力で生きた者にも後悔はない」という人生観溢れる声。子安さんでしかこの幅は出せないでしょう。ありがとうございました。
そして全ての役者さんたちが全力で役を作り出そうとしてくれて製作者としてありがたかったです。

原作から30年経っているというのに、それを支えてくださったスタッフの皆さん、暖かい声援を下さったファンの皆さん、そして差し入れや手紙で我々を元気付けて下さった竹宮先生とマネージャーさん…。お二人の快諾が無ければ、今の地球にこのアニメを歴史に残すことが出来ませんでした。

未来の地球が、ブルーの夢見た蒼く美しい地球であることを願って止みません。」

 

竹宮先生

「変えないと言いつつ微妙なストーリーの変化に、私もファンも手に汗握ってドキドキハラハラ、固唾を飲んで見守っていました。
原作に本当に忠実だったら、こんなヒートアップは無かったでしょう。

すでに旧ファンの間では一度おちて収まっている作品をもう一度、取り出し元の熱い思いに持っていくというのは、賞賛に値すると思います。言葉で言うほど楽なことでは有りませんから。

そしてその熱は家族の中に飛び火し、旦那様やお子さん、お孫さんたちと共に「地球へ…」談義を巻き起こす現象にまでなりました。

そして30年前の連載時と変わらぬ熱い思いを持ってくださったスタッフ、ファンの皆様の思いを感じることが出来、何て幸せな作品なんだろうと再確認しました

今回のアニメで新たに付け加えられた『赤い地球』という新しいメッセージはファンの中にきっと残るでしょう。そしてその想いが次の世代に何かを伝えて行ってくれることを原作者として願って止みません。」

 

私も、もっとジョミーの天真爛漫な笑顔が見たかった。あんなやんちゃな男の子が、冷静な戦士に変化していかなきゃいけなかったことが、とても悲しかったです。

そして『赤い地球』に凄い衝撃を受け、同時にこんなメッセージを思いついたスタッフの方々が凄いと想いました。あんな地球にしちゃいけない。そのために何か出来ることは無いか…、考えることが多くなりました。

 

本編DVDの最終回部分に、新たなエピローグが付け加えられていました。

緑の多い公園のグランドでサッカーで遊ぶ中学生ぐらいの子供たち。その中に金髪に緑の目を持ったやんちゃそうな男の子が一人。

そしてその近くのベンチで同世代の黒髪に黒い瞳の冷静で頭の良さそうな子が本を読んでいる。

サッカーのボールがそれて、その子の本に当たってしまう。

金髪 「何処蹴ってるんだよ!」

金髪の子が仲間に叫びながら少年に走り寄り、本(「ピーターパン」)を拾って渡す。
金髪「ごめん。本当にごめん。」
黒髪「ううん。大丈夫。」

二人が本を通して触れ合った瞬間、ジョミーとキースの最期の場面が走馬灯のように流れる。

金髪「何で泣いてるの。」

黒髪「君だって。」
気が付くと二人とも涙を流している。

金髪「本当だ。なんで泣いてるんだろう。」

黒髪「でもなんだか、ようやく会えたって気がした。」

金髪「僕も。」

黒髪「僕たち、遠い昔、友達だったのかもしれないね。」
金髪「それとも敵同士だったのかも(笑)。」
黒髪「でもこうやって会うことが出来た。」
黒髪の子、手を差し出して握手しようとするが、サッカー仲間から声がかかり金髪の子は気が付かない。
サッカーに戻っていく金髪の子を黒髪の子は寂しそうに見送る。と金髪の子が振り返り

金髪「おーい!君も一緒にやろうぜー!」

黒髪「あ…ああ!」
嬉しそうに仲間に入る黒髪の子。
金髪「いっくぜぇ!!」

金髪の子が力いっぱい蹴ったボールが蒼い地球となりフェードアウトして太陽系から銀河、広い宇宙へと変化してFin。

 

原作ではジョミーとフィシスの生まれ変わりと思わしき子の出会いでしたが、今回はジョミーとキースになっていました。
SD体制が無かったら、二人は友達になっていたのかもしれません。
そう思うと切なくなりますが、生まれ変わりと思わしい子達の幸せそうな笑顔に、そして普通に幸せに暮らしている「ヒト」達に彼らの想いは確実に受け継がれていたのだと、嬉しくなりました。

 

「全ては一つの約束から始まった」地球への旅…。

こんな想いをする人々がいないことを、遠い未来に願って…。

地球へ・・・Expansion Disc II ~君を想う宙(そら)~ [DVD]

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  • 出版社/メーカー: アニプレックス
  • メディア: DVD

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ふゆもえ

ええええ~~@@;そのようなエピローグが追加されて
いるのですか~~!!ああ!観たいかも~!><;
どうしよう、オロオロ、どうしよう、オロオロT0T
次は、番外編もあるのですよね~^^;
まだまだ「地球へ・・・」は私を悩まし続ける作品ですーー;
by ふゆもえ (2008-03-09 13:42) 

ミカリン

>ふゆもえさん
少しのシーンですが初登場時の年頃の二人が会うシーンは、ファンとして嬉しかったです。
元々DVDは全プレ目的でしたが買って良かったです。
by ミカリン (2008-03-09 18:35) 

ミカリン

>k-sakamamaさん
nice!ありがとうございます。
by ミカリン (2009-01-15 22:14) 

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